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AI執筆エディタ比較10選|海外・国内をAIの深さと縦書きで整理
AIを内蔵した執筆エディタを海外・国内に分けて比較。汎用チャット併設・生成特化・作品全体を把握するagenticの3つの型で整理し、日本語の縦書きや原稿のローカル保存まで含めてツールごとの得意分野を解説します。
文章を書くアプリに AI が入っているのは、もう珍しくありません。Word にも Notion にも AI があり、執筆専用ツールも次々に出ています。
ただ、AI の関わり方はツールでかなり違います。横に汎用チャットが付くだけのもの、プロンプトから本文を生成するもの、原稿全体を読んで相談に乗るもの。そして日本語で書くなら、海外の有力ツールは英語前提で縦書きに対応していない、という事情もあります。この記事では海外・国内に分け、「AI の深さ」で整理します。
AI の関わり方には「3つの型」がある
- 型1 汎用チャット併設:エディタの横に汎用 AI チャットが付く(Notion AI、Word + Copilot など)。手軽な反面、AI は「いま見えている範囲」しか知りません。
- 型2 生成特化:プロンプトや設定から本文そのものを生成する(Sudowrite、AIのべりすと など)。「書いてもらう」用途に強い型です。
- 型3 agentic:AI が原稿全体を踏まえて編集や批評の相談に乗る(Grimodex、Core など)。「前の章を忘れない」関わり方です。
それぞれ得意・不得意があるので、やりたいことによって必要な型が変わります。
早見表
海外のツール
| ツール | AI の形態 | 作品全体の文脈把握 | 日本語の縦書き | 価格(2026年6月時点) |
|---|---|---|---|---|
| Novelcrafter | BYOK+Codex(世界観管理) | ○(Codex) | ✕ | ソフト $14/月+AI 別途(実質 約$24〜44) |
| Sudowrite | 型2 生成特化 | ○(Story Bible) | ✕ | $10〜$44/月(年払い) |
| Notion AI | 型1 汎用チャット | △ | ✕ | 無料(月約20回)/Business 約$20 |
| Word + Copilot | 型1 汎用 Copilot | △ | ○ | M365 Personal に Copilot 同梱(¥21,300/年) |
国内のツール
| ツール | AI の形態 | 作品全体の文脈把握 | 日本語の縦書き | 価格(2026年6月時点) |
|---|---|---|---|---|
| Grimodex | 型3 BYOK+Codex | ○(Codex・意味検索) | △(プレビューのみ・編集は横書き) | 無料・OSS |
| NoveLand | 設定管理+AI 相談(β) | ○(設定管理) | ✕(編集は横書き) | 無料+¥980/¥2,980(クレジット制) |
| mi | 外部 AI 連携 | △ | ○ | 無料 |
| AIのべりすと | 型2 生成特化 | △ | ✕ | 無料+有料(¥1,067〜¥3,278/月) |
| Nola | 生成補助+AI 読者感想 | △ | △(プレビュー) | 無料+プレミアム ¥300/月 |
| Core | 型3 agentic(AI 同梱) | ◎ | ◎(縦中横まで・直接編集) | ¥1,200/月〜(2週間無料) |
海外のツール
英語圏で開発され、世界的に使われています。完成度は高い一方、日本語の縦書きには対応していないのが基本です。
Novelcrafter
「AI フィクションの Photoshop」と呼ばれる、ブラウザベースの執筆スタジオです。世界観を構造化する Codex を備え、GPT や Claude など自分の API キーをつなぐ BYOK 方式が特徴。15万人を超える作家コミュニティがあります。料金はソフトが月14ドル前後で、AI は自前の API 従量課金が別途かかります(実質 月24〜44ドルが目安)。
- 向く人:英語で、設定を作り込みながら長編を書きたい人
- 弱点:縦書き非対応。AI は自分でキーを用意する前提で、初期設定はやや重め
Sudowrite
英語フィクションで定番の生成特化ツールです。看板の Story Bible が、アイデアからアウトライン、各章のビート、本文まで設定を保持しながら進めてくれます。生成系のなかでは文脈の扱いがしっかりしています。料金は年払いで月10〜44ドル。
- 向く人:英語で、AI に展開を生成させながら書きたい人
- 弱点:英語フィクション中心で縦書き非対応。原稿はクラウド保存
Notion AI
ドキュメントとデータベースが一体の Notion に、AI が標準で入っています。要約やたたき台づくり、横断検索など、執筆に限らず情報まわりの効率化に強いのが持ち味です。無料でも月20回ほど試せ、本格利用は Business プラン(月20ドル前後)です。
- 向く人:執筆だけでなく資料やタスクも一元管理したい人
- 弱点:長尺の創作専用ではなく、縦書きも非対応(Core と Notion の比較)
Word + Copilot
すでに Office を使っているなら現実的な選択肢です。作成・要約・編集・翻訳を Word 上から日本語で指示できます。Word は古くから縦書きに対応しているので、「縦書き+汎用 AI」を1つの環境で使える数少ない組み合わせです。料金は Microsoft 365 Personal(年21,300円)などに含まれます。2025年の改定で Copilot が同梱され、旧 Copilot Pro 単体は新規販売を終了しました。
- 向く人:Office 中心で、縦書きも汎用 AI も使いたい人
- 弱点:Copilot は汎用アシスタントで、作品全体を読んだ創作相談には向きません(Core と Word + Copilot の比較)
このほか英語圏の Lex も「
++で AI を呼び出す」型1 のツールとして人気です(無料月30回/Pro 月18ドル、縦書きは非対応)。
国内のツール
日本語での執筆を前提に作られています。縦書きやルビ、投稿サイトへの書き出しなど、日本語の創作事情に配慮されています。
Grimodex
Novelcrafter に影響を受けた、デスクトップ向けの AI 小説エディタです(Windows / macOS / Linux、無料の OSS)。設定を Codex として管理し、意味検索やシーンごとの AI チャットで原稿の文脈を踏まえた支援を受けられます。AI は自分の API キーやローカルモデルをつなぐ BYOK 方式で、原稿はローカルに保存(アカウント不要)。ルビ・傍点・縦書きプレビューにも対応します。
- 向く人:無料・OSS で、自分の AI を持ち込みたい人。Windows / Linux も使う人
- 弱点:AI は自前。縦書きはプレビューのみで、編集画面は横書き
NoveLand
設定資料(キャラクター、用語、プロット)を構造化して管理できる国内のストーリーエディタです。AI アシスタント(β)に相談でき、校正や類語提案も受けられます。ルビ・傍点は見たまま編集でき、なろう・カクヨムの形式へ書き出せます。料金は無料のほか、月980円/2,980円のクレジット制です。
- 向く人:設定を作り込みつつ、AI の支援も受けて投稿したい人
- 弱点:編集画面は横書き。原稿はクラウド管理
mi
Mac で長く使われる無料の日本語テキストエディタです。v3 以降は縦書き表示・編集に対応し、2025年5月の v3.8.7 で生成 AI 連携やシナリオ・脚本用モードが加わりました。無料で縦書きと AI 連携を両方試せます。
- 向く人:無料で、縦書きと AI 連携を気軽に試したい Mac ユーザー
- 弱点:AI は外部サービス連携が中心で、作品全体を踏まえた編集相談という設計ではありません
AIのべりすと
日本語の小説生成 AI として知られます。書き出しを入れると続きを生成する「小説モード」と、初めての人向けの「チャットモード」があります。無料でも始められ、有料で出力制限が緩みます。
- 向く人:日本語で「AI に書かせる」を手軽に試したい人
- 弱点:生成が主役で、既存の原稿を読んで編集を手伝う設計ではありません
Nola
プロットやキャラクター設定を整理しながら書ける国内の Web ツールです(iOS / Android アプリあり)。プレミアム(月300円)の「ヨミスケ」は、AI が読者視点で感想を返す機能です。「書かせる」のではなく「読んで反応してもらう」数少ない例です。
- 向く人:プロットや設定づくりから整えたい人。読者目線の反応がほしい人
- 弱点:縦書きはプレビューのみ。原稿はクラウド管理
Core
Core は、AI が原稿全体を読んだ上で相談に乗る agentic な執筆環境です。チャットに作品の要旨が常駐し、章をまたいだ設定の食い違いや、作品を踏まえた批評を返します。「毎回あらすじを貼り直す」「前の章を忘れられる」という、汎用チャットで原稿相談をしたときの不満を解く方向に作っています。
縦書きは自作エンジンで、縦中横・ルビ・傍点まで対応。プレビューではなく縦組みのまま直接編集できます。AI は同梱で API キーなしにそのまま使え、国立国会図書館サーチや Web 検索で資料にあたりながら相談できます。原稿は手元に保存され、AI の学習には使われません。料金は pro が月1,200円(2週間の無料トライアル付き)です。
- 向く人:作品全体を理解した AI に、縦書きのまま相談したい人。資料を調べながら書きたい人
- 弱点:現在は macOS 向け(iOS 版は開発中)
コラム:プラットフォーム型の Caita
Caita はエディタというより、7人の AI 編集者に相談でき、収益分配もできる小説投稿サイトです(プレミアム月550円)。書く道具を探しているのか、公開の場を探しているのかで、見るべき対象が変わります。
Core の利点
この記事の3つの軸(AI の深さ・日本語の縦書き・原稿の置き場)を一度に満たすツールは多くありません。型3 の AI を備え、縦組みのまま直接書けて、原稿が手元に残る。その全部が揃うのが Core の強みです。縦書きで、作品全体を読む AI に相談しながら書きたいなら、まず試す価値があります。
用途別の選び方
- 資料もタスクもまとめて AI で効率化したい → Notion AI
- 英語で設定を作り込みながら書きたい → Novelcrafter / Sudowrite
- Office 中心で、縦書きも汎用 AI も使いたい → Word + Copilot
- 日本語で手軽に「書かせる」を試したい → AIのべりすと / mi
- プロット・設定を整えつつ AI に読者目線の感想がほしい → Nola
- AI 編集者に相談しながら公開もしたい → Caita
- 無料・OSS で、自分の AI を持ち込み Windows でも使いたい → Grimodex
- 設定なしですぐ使えて、縦組みのまま AI に相談しながら書きたい → Core
まとめ
同じ「AI 内蔵」でも、汎用チャット併設(型1)、生成特化(型2)、作品全体を把握する agentic(型3)でできることは違います。「作品を読む AI に、縦書きのまま相談したい」なら Core が選択肢になります。
個別ツールとの詳しい比較は比較ページにもまとめています。
よくある質問
Q. AI が小説の前の章を忘れずに編集を手伝ってくれるツールはありますか? A. 汎用チャット併設型(型1)は表示中の範囲しか見ません。原稿全体を踏まえた編集相談なら、agentic 型(型3)の Grimodex や Core が向いています。
Q. 日本語の縦書きに対応した AI 内蔵エディタはありますか? A. Word + Copilot、mi、Core は縦組みのまま編集でき、Grimodex は縦書きプレビュー(編集は横書き)に対応します。縦中横やルビまで含めて縦組みのまま書き、作品全体を読む AI も使いたいなら Core が選択肢になります。
Q. 海外の AI 執筆ツールは日本語の縦書きに使えますか? A. Novelcrafter・Sudowrite・Notion AI・Lex などは英語前提で、縦書きには対応していません。縦書きが必要なら国内ツールか Word を検討してください。
Q. 執筆データをクラウドに上げず、AI 学習にも使われないツールはありますか? A. mi、Grimodex、Core が該当します(いずれもローカル保存)。AI を自分で用意したいなら Grimodex、設定なしで使いたいなら Core が目安です。